パソコンパーツ・CD/DVDドライブ選びのポイント
パソコンパーツ・マザーボード選びのポイント では、自作パソコンのマザーボード選びのポイントについてまとめてみました。
今度は、CD/DVDドライブを考えてみましょう。
CD/DVDドライブは、接続の仕方は、ハードディスクとかわりません。
選択の基準は、読み書きの速さとCD/DVDの規格(対応メディア)で決まりでしょう。
ここでは、そのCD/DVDドライブ選びのポイントをまとめておきます。
CD/DVDドライブの性能を知ろう
CD/DVDドライブの性能は、ほとんどが、対応しているCD/DVDの規格(対応メディア)と読み書きの速度です。
最近は、ブルーレイへの対応も一つのポイントになっているようです。再生だけなら、リーズナブルな価格で手に入りますが、書き込みもとなると、まだ現在(2010.7)では、高めなのは否めませんね。
でも、近々にお求めやすい価格まで、下がってくると思います。
では、まず対応メディアについて種類について整理しておきましょう。
CD/DVDメディアの種類
名称 | 概要 | |
CD系 | CD-ROM | リードオンリー 読み込みのみできます。 |
CD-R | ライトワンス 記録データ量は650MBと700MBのものがあります。 一度記録すると、そのデータを消去する事はできません。 |
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CD-RW | リライタブル 記録データ量は650MBと700MBのものがあります。 データを自由に保存したり、取り出したり、消したり出来るので、読み書きに時間はかかりますが、ハードディスクのような使用ができます。 |
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DVD系 | DVD-ROM | リードオンリー 読み込みのみできます。 |
DVD-R | ライトワンス 記録データ量は4.7Gです。 一度記録すると、そのデータを消去する事はできません。 |
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DVD-R DL | ライトワンス(2層ディスク) 記録データ量は8.5Gです。 一度記録すると、そのデータを消去する事はできません。 ただし、普通の1層構造のものよりも、書き込み・読み込み速度は劣ります。 |
DVD-RW | リライタブル 記録データ量は4.7Gです。 データを自由に保存したり、取り出したり、消したり出来るので、読み書きに時間はかかりますが、ハードディスクのような使用ができます。 |
DVD+R | ライトワンス 記録データ量は4.7Gです。 一度記録すると、そのデータを消去する事はできません。 |
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DVD+R DL | ライトワンス(2層ディスク) 記録データ量は8.5Gです。 一度記録すると、そのデータを消去する事はできません。 ただし、普通の1層構造のものよりも、書き込み・読み込み速度は劣ります。 |
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DVD+RW | リライタブル 記録データ量は4.7Gです。 データを自由に保存したり、取り出したり、消したり出来るので、読み書きに時間はかかりますが、ハードディスクのような使用ができます。 |
DVD-RAM | リライタブル 記録データ量は片面4.7G、両面9.4Gです。 データを自由に保存したり、取り出したり、消したり出来るので、読み書きに時間はかかりますが、ハードディスクのような使用ができます。 DVD-RW,DVD+RW 以上によりハードディスクに近いものです。 |
BD-R | ライトワンス データ量は25Gで、2層構造のものは、50Gとなります。多層構造可能で、将来的には100GB以上も可能と言われています。 DVD-R,DVD+R のブルーレイ版に相当します。一度記録すると、そのデータを消去する事はできません。 |
BD-RE | リライタブル データ量は25Gで、2層構造のものは、50Gとなります。多層構造可能で、将来的には100GB以上も可能と言われています。 DVD-RW,DVD+RW のブルーレイ版に相当します。データを自由に保存したり、取り出したり、消したり出来るので、読み書きに時間はかかりますが、ハードディスクのような使用ができます。 |
HD-DVD | リライタブル データ量は15Gで、多層構造可能です。 但し、ブルーレイとの競争に敗れ、いまや生産中止となりました。そのため、この規格は、いずれなくなると思います。 |
DVD-RとDVD+Rは、規格が違います。
DVD+Rは、以下の点でDVD-Rより優れているとされていました。
- DVD-Rがたとえ1バイトのデータを記録する際でもダミーデータを上乗せして1.1GBにしてしまうのに対し、DVD+Rではダミーデータの上乗せを行わないこと
- 高速化が容易なこと
- メディアID(ブックタイプ)がDVD-ROMと同じものに変更可能(メディアIDをROMに変えることをROM化という)であるため互換性が向上すること
などです。
このような優位性から、海外では圧倒的なシェアを持っています。
しかし、以下のような問題点も指摘されています。
- DVDフォーラムによって策定されたわけではないこと
- 再生時に振動の影響を受けやすいこと
- ディスク品質にシビアにならなければならないこと
- デジタル放送で採用されているCPRMに対応できていないこと
- 書き込み速度がDVD-Rに追いつかれた
なでです。
(一部、Wikipedia引用)
これらの理由から、日本では普及していません。
個人的には、CPRM に対応できていないことが日本の各メーカーが対応しなかった理由だとおもいますけどね。
CD/DVDドライブの速度
CD/DVDドライブの性能表記には、16倍とか42倍などと表記されています。
これは、音楽CD(150kb/s)やDVDビデオ(1.385Mb/s)を再生するための速度を基準として、その何倍の速度を持つかを表記しています。
技術的には、この速度向上は、ディスクの回転数を上げることで実現されているため、CDでは50倍、DVDでは16倍あたりが限界だと言われています。
この限界を達成するためには、ディスクの回転数を毎分1万回転という高速で回転させる必要があります。さらに回転数を上げるとディスクが破損することがあり、この回転数が限界だと言われています。
マザーボードとCD/DVDドライブ間の転送速度は、ハードディスクのインターフェイスと転送方式を同じです。
参照記事 : パソコンパーツ・ハードディスク選びのポイント
シリアルATAに対応しているマザーボードなら、迷わずATA対応のCD/DVDドライブを選びましょう。
CD/DVDドライブ選びのポイント
CD/DVDドライブを選ぶ場合は、どうしても対応しているメディアが必要な場合は、それを最優先で、それ以外は、価格を決めることで、CD/DVDドライブ選びを楽にしてくれると思います。
- どうしても読み書きするメディアがある場合は、対応メディアで決める
– 価格以上に、どうしても読み書きするメディアがある場合は、それを最優先で考えます。 - 上限の予算を決める
– 価格帯を決めてしまいます。 - 速度性能を比較する
– 同じ価格帯で、より高速なもの( 40倍などの表記で倍速値が大きいもの )を選びましょう。
– ATA/IDEのいずれもコネクタがある場合は、ATAを選択します。
– 転送方式は、サポートしている転送方式の中で、より高速なものを選択します。
この手順で決めてしまうと、ある程度、すんなり選択できるのではないでしょうか。
これでも迷うなら、価格を優先させて決めて行くと良いかもしれません。