パソコンパーツ・マザーボード選びのポイント

パソコンパーツ・CPU選びのポイント では、自作パソコンのCPU選びのポイントについてまとめてみました。
次にマザーボードを詳しく解説してみたいと思います。
自作パソコンのパーツ選びで、最も気を使うのが、マザーボードです。
CPUが決まれば、マザーボードがある程度は絞られてきますが、それ以外に、数点のポイントを考えて行くと選択肢が限られてきます。その数点のポイントについて、解説してみたいと思います。



マザーボードの役割を知ろう

CPUは、人の体でいえば脳、マザーボードは、体全体と言っても良いでしょう。
マザーボードは、自作パソコンの中心的存在です。まずは、そのマザーボードの役割を簡単に理解しておきましょう。

左図は、GIGABYTE、ATXマザーボード「GA-MA78G-DS3H」です。このマザーボードで、マザーボード内のそれぞれのパーツの役割を簡単に解説したいと思います。


項目 役割
チップセット パーツ間のデータの流れをコントロールしたり、周辺機器を接続するインターフェイスを提供する

チップセットには、一般的に2つあります。
North BridgeSouth Bridge です。

North Bridge は、CPUに直接接続され、メモリのコントロールを行います。そのため、ここは、高速なチップセットが要求され、このチップセットによってマザーボードにセットできるメモリの規格が決まります。

South Bridge は、IDE,USB,PCIバスなどの拡張スロットなどを制御します。このチップセットによって各種インタフェイスの規格が決まります。

一般的に、チップセット自体を意識している人は、少ないかもしれません。
それぞれのチップセットよりは、それらで決まるメモリの規格各種インタフェイスの規格(ATA,LAN,USBなどの規格)を意識することが多いと思います。

拡張スロット 拡張カードを装着する。マザーボードによって、スロットの企画や本数に違いがある。

拡張スロットには、以下の大きく3種のスロットがあります。

  • AGPは、ビデオカード専用に開発された拡張スロットです。最大2GB/sという高速データの転送が可能で、3Dグラフィックスも高速に表示できます。ただし、1つのマザーボードに1つのスロットしかありません。
  • PCIバスは、最も一般的な拡張スロットです。最大133MB/sという比較的高速なデータの転送が可能で、ビデオカード、サウンドカード、SCSIカードなどあらゆる用途に使用されています。
  • PCIエクスプレスは、新世代の拡張スロットです。従来のスロットがパラレル転送だったのに対して、シリアル転送を採用していることで、最大8GB/sという高速データの転送が可能となっています。
    PCIエクスプレス x 16(8GB/s)は、AGPに代わる存在として、ビデオカードに用いられます。
    PCIエクスプレス x 1(500MB/s)は、PCIバスに代わる存在として、これから置き換わっていくものと思われます。
FDDコネクター フロッピードライブを接続する
USBコネクター メモリーカードリーダーなどをつなぐ
シリアルATAコネクター ハードディスクやCD/DVDドライブなどを接続する
マザーボードによって、コネクターの数は異なります。IDEと異なり、1つのコネクターに1台の記憶装置をつなげます。
IDEコネクター ハードディスクやCD/DVDドライブなどを接続する

コネクターの数は、一般的に2つですが、マザーボードによって、1つしかないない場合もあります。最近では、1つが多くなってきています。
ATAと異なり、1つのコネクターに最大4台まで記憶装置をつなげることができます。

電源コネクター マザーボードに電源供給する
メモリソケット メモリモジュールを装着する
CPUソケット CPUを装着する
IOパネル キーボード、マウス、USB、LAN、サウンドなどのコネクタが並んでいる

USBポートは、最低でも2つのコネクターが備わっています。多いものでは、8つあるものもあります。
更に、USBコネクタにて前面USBポートと接続する場合もあり、USBポートは、増える傾向にあります。

LANポートは、最近ではギガビット対応(1000base-T)が主流になっています。

ビデオ表示機能は、最近ではほとんどのマザーボードに備わっています。しかし、ゲームなどグラフィックを多用する場合には、非常に物足りないことが多いでしょう。文書作成などの一般的な用途だけであれば、備わっているものでも十分かもしれません。

サウンド機能は、最近ではほとんどのマザーボードに備わっています。最近では、5.1チャンネルや7.1チャンネルのサラウンド再生に対応したマザーボードが主流になりつつあります。
また、光デジタル端子などを持ち、パソコンのサウンドをデジタル出力できるものもあります。

RAID機能は、複数台のハードディスクを接続し、ハードディスクの耐障害性や読み書き速度を向上させる機能。
RAID専用コネクターを持ついものや、通常のIDE/シリアルATAコネクターにつないだハードディスクでRAIDを構成できるものもあります。

マザーボードの規格で大きさは決まる

マザーボードにも規格があります。その規格は、サイズと機能仕様が定められています。
ここで、よく使われているATX規格について、簡単に解説してみます。

ATX(エー・ティー・エックス)とは、1995年にインテルが策定した、パーソナルコンピュータの構造規格(フォームファクタ)である。マザーボードや電源ユニットおよびドライブベイの配置などの筐体内部構造を規定したものだが、ことマザーボード自体に関して詳細に規定されているため、マザーボードの規格として扱われることも多い。現在のバージョンは2.01。それまでのAT規格に代わって、業界標準の地位を確立する。マザーボードの基板サイズを一定としたことで、ケースをそのままに、マザーボード単体の交換が可能になった。
規格 サイズ 概要
ATX 12 x 9.6 (inch) [304.8 x 243.8 (mm)] タワー型デスクトップパソコン(フルタワー、ミドルタワー)で多く用いられる。基板面積に余裕がありコネクタやスロット数が多く拡張性が高い。自作パソコン用としては主流とも言える。
拡張スロット数:4-6本
Micro-ATX 9.6 x 9.6 (inch) [243.8 x 243.8 (mm)] ATXとの違いは、大きさと拡張スロットの違いです。ATXが最大8本の拡張スロットを持てるのに対してMicorATXは、4本までしか持てません。そのため、ビデオ表示機能を内蔵したマザーボードがほとんどです。
ATXを小型化した規格で、小型(マイクロ)タワー型から省スペースデスクトップパソコンに用いられる。
拡張スロット数:2-3本
Flex-ATX 9.6 x 7.5 (inch) [243.8 x 191 (mm)] Micro-ATXをさらに小型化した規格で、ブックシェルフ型・キューブ型省スペースパソコンに用いられる。
拡張スロット数:1-2本
Extended-ATX 12 x 13 (inch) [305 x 330 (mm)] ATXを大型化した規格で、マルチプロセッササーバ、ワークステーションに用いられる。
拡張スロット数:6-10本

マザーボード選びのポイント

昨今では、技術の進歩が激しく、新しい規格が、次々と発表されています。
それに伴って、既存の規格が廃れていきますから、ひと昔前のようにパーツのアップデートで、自宅パソコンを生まれ変わらせるようなことは、やらなくなってきました。(やれなくなってきた?というのが正しい表現ですかね。

このことから考えて、最新の高価なマザーボードを購入するより、すでに市場で揉まれた安価なマザーボードを選んだ方が良いかもしれません。メモリの規格の次々に新しい規格が出てきますから、マザーボード固定と考えて、安価なものを選ぶと良いと思います。

マザーボード比較(amazon.co.jp, Yahoo!Shopping, 楽天) で比較検討されると良いと思います。

人気ランキングは、案外、的を外していません。リーズナブルな割に高機能なマザーボードがやっぱり上位に食い込みますね。安定したものを狙う方には、型落ちの評価が高いものがおすすめ!! 安いですしね。

一度、チェックを!!



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